ATO(オーストラリア国税局)は、一般的なコンプライアンスの取り締まりの一環として、人気のある税額控除の対象となる経費を水増しする人々の審査を再開しました。
ATOは、2016-17会計年度に約375万人以上が約88億ドル分のCents Per Km法による車両経費を費用計上し、そのうち約87万人がCents Per Km法*の最高額に当たる3,300ドル(5,000km x 66cents)を費用計上した事に注目しています。
この発表は、税務当局のクリス・ジョーダン氏のコメントに続いて、一部の登録税理士が「故意に詐欺や不正行為を助長していた」とのコメントを受け、ATOによる過剰な衣料品や洗濯費用計上のチェックに焦点を当てたものが「公平」であると説明しています。
さらに、2016-17会計年度に約670万オーストラリア納税者の間でその他の労働関連費用79億ドルが費用計上された後、2017-18会計年度ATOはその他の労働関連費用のチェックに焦点を当てる決意を示しました。
ATOのアンダーソン副委員長は、ATOが異例な費用を発見する能力は技術とデータ分析の強化により改善したと述べた。
「類似の所得を得ている同職種間で、納税者を他の人と比較します。私たちのモデルは、あなたの仕事の一部として必要ではない移動やただの通勤費用を必要経費として計上する人々を特定するのに特に役立ちます。」
「あなたの職務を遂行している間に移動費等が発生する必要性がない限り、税額控除として費用計上することはできません。たとえば、自宅から職場への移動は、ほとんどの人にとって控除対象ではありません。」
アンダーソン氏によると税法がが少し難しい為に、ほとんどの人は正しいことをしたいと思っているが、現状はATOが多くの間違いを見つける結果になっている。
「私たちは特に、私的な旅費、架空の旅費、そして雇用主が支払った、または払い戻した車の経費のような、控除の権利がないものについて申告しようとしている納税者に関心を寄せている」と彼女は言った。
昨年ATOは同様の警告をしています。アンダーソン氏は、詳細な記録を必要としない5,000kmの限界に「相当な割合」の車両経費の計上があったと指摘しました。
彼女は、費用の控除を計算するCents Per Km法が、記録保持を簡素化することであり、フリーライドを提供するのではないと述べた。
「Cents Per Km法による5,000kmまでの車両経費計上がログブックを必要としないことは事実です」とアンダーソン氏は言います。
「しかし、あなたは仕事の一環として車で何キロメートル走行し、仕事のために運転しなければならなかった場所の日記や頻度を記録するなど、あなたの主張をどのように計算したかを示すことができなければなりません。」
*Cents Per Km法とは、ログブックの記録無しに1Kmあたり66セントを5,000Kmまで費用として個人の確定申告で計上できるルール。