プロパティフリッピングに対するオーストラリア国税局の対応

ここオーストラリアでは居住目的で不動産を購入して、しばらく住んだ後(最低でも3ヶ月程度)に売却した場合は、キャピタルゲイン税が免除されます。

今日お話するのは、この制度を上手く利用して、購入後に住みながら改装して綺麗にした後に売却する投資家 (最初から売却目的) にはキャピタルゲイン居住者免除は通用しませんよという話。

オーストラリア国税局(ここではATOと呼びます)は大きく分けて下記3種類の納税者に、脱税していないかの目を光らせています。

1. 個人の不動産投資家ー不動産購入の際に当初の目的は長く住むもしくは、長期にわたって家賃収入を得る予定で購入。その後、改装工事をして予定よりも早く売却した場合。おそらくこの場合は、キャピタルゲイン税の免除の対象になりうるでしょう。

2. 独立した利益獲得事業者ーこの納税者は最初から改装後に売却を目的として不動産を購入して移り住み、改装後にすぐ売却するタイプ。この場合は高い確率でキャピタルゲイン税免除の対象にならないでしょう。

3. 不動産リニューアル事業ーこの納税者はプロパティフリッピング、つまりは不動産に改装工事を加えて付加価値を付けた後に売却する事業活動を定期的に連続してビジネスとして行っているタイプ。この場合も2番目同様に高い確率でキャピタルゲイン税免除の対象外となります。

上記の3種類からも分かるように、居住用の不動産に住んでいたからと言って売却益が税金免除の対象になるわけではないという話ですね。