JobKeeper 給付金(雇用維持)とは政府からの賃補助金を利用できる救済措置の事であり、新型コロナウイルス(COVID-19)による影響で深刻な打撃を受けている事業者へ対し従業員を維持する為に、いくつかの要件を満たした雇用主に Jobkeeper 給与金を受け取れる資格が降ります。
流れとしてはまず雇用主が受け取り、従業員の給料として支払います。従業員側では直接受給の資格はありません。雇用主は2020年3月30日から最長6ヶ月間、対象となる従業員1人当たり1,500ドルの2週間分の支払いを請求することができます。
名だたる大企業が相次いでJobkeepr の返還をする
大抵の人なら一度は耳にした事がある大企業3社がJobKeeper 給与金を次々と返還しました。下記で紹介している企業はコロナの厳しい状況下でもこの制度のおかげで危機を乗り越えられたのです。
Supercheap Auto、Rebel、BCF、MacpacブランドのオーナーであるSuper RetailGroup (スーパ-リテ―ルグル-プ)は、2020年12月までの売上高が23%増加した事を発表後、1月に170万ドルのJobKeeper給付金を返還しました。
トヨタは四半期の決済後、1800万ドルを返還すると発表し
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続いてDomino’sPizzaも79万2,000ドルを返還しました。
当時の規則では、上記の企業はJobKeeper給付金を受給出来る資格こそあれ、返還する義務はありませんでしたが、これに対しトヨタの最高経営責任者(CEO)Matthew Callachor(マシュー・キャラアンカー)は「他の多くの企業と同様に、新型コロナが私達の会社に打撃を及ぼした為、非常に不安定で先の見えない厳しい状況に立たされましたが、オーストラリア全土で働く約1,400人の従業員の雇用確保を政府にサポ-トしてもらう為に、ジョブキーパー制度に助けを求めました。そして最終的にはこの危機を乗り切ることができたので、私達経営陣と取締役会は責任ある企業市民として正しい事をすべきだと思い、Jobkeeper給与金を返還したのです。」 またドミノグループのCEO兼マネージング・ディレクターであるDon Meij(ドンメイジ氏)も「新型コロナ下で非常に不安定な時期に、JobKeeperの支援によって私達は試練を乗り越える事ができ、生き残ることが出来ました。オーストラリアの納税者の方々には心より感謝申し上げます。」と述べています。
ジョブキーパー給与金を受け取り、その後株主への配当や役員にボーナスを支払った企業は、規制当局だけでなく世論からも特に厳しい目で監視されています。
ジョブキーパーの最初の段階では、事業の売り上げが特定の月、あるいは四半期に減少の可能性があるという証拠があれば、企業が実際に収益の減少に苦しんでいた事を証明する必要はありませんでした。
多くの企業にとってパンデミックが発生した当初は、彼らの収益に壊滅的な被害を及ばすという事が最初の認識でした。
全従業員と収益を守る為の対策を講じる事によって、これ以上悪影響を受ける事を未然に防ぐ事が出来ましたが、これによりビジネスが改善したという事実は、ジョブキーパー受給の資格には影響しません。ジョブキーパーの第一段階では、経営状態が改善した場合でも、雇用主は ジョブキーパーの受給を停止する義務はありませんでした。
ATO の発表
上院特別委員会の新型コロナウィルスに関する講演で、ATO副長官のJeremey Hirschhorn氏は、ATOがジョブキーパーの請求の事前発行で約1億8000万ドルを却下したと述べ、また約3億4000万ドルの過払い金が確認され、このうち5,000万ドルは誤りでしたが、支払いが従業員にすでに支払われている場合はもう回収する事は出来ません。
ATOはジョブキーパーの過払い金を返済する必要があると判断した場合、返す金額やその返済方法を連絡すると述べています。行政処分については給与金を得るために、事実を捏造した証拠がない限り、一般的には適用されません。
納税者はATOのジョブキーパーの過払い金の査定に関して異議を唱えることが出来るので、ATOから連絡があった場合は、すぐにご連絡下さい。ATOと連携して代わりに対応させていただきます。