低価値商品の外貨換算

低価値商品の外貨換算

LVG 2018/D1

FOREX 2018/D1

これらの立法上の決議は、GST課税の対象商品となるかどうかの課税価格を計算する際に、低価格商品(LVG 2018 / D1)が供給されているかどうかを判断するために外貨をオーストラリア通貨に換算する方法を導くと同時に、課税対象となる供給(FOREX 2018 / D1)の価値を算定する目的で外貨表示された対価額をオーストラリア通貨に換算する方法にも導きます。

この決議は輸入品供給者、電子流通プラットフォーム運営者または再配送業者に関連しており、2018年7月1日に導入される新たな規制に彼等が低価格商品を供給しているかどうかを判断する決定事項となります。 

低価格商品の基準の1つは、商品の税関価格が1,000ドル又はそれ以下であることです。輸入貨物の課税価額を計算するタイミングは、その供給について最初に合意した金額がオーストラリア通貨に換算された時です。GST目的のために商品の課税価額を決定する際に、同様の方法が取られます。

概して、両方の決議における算定方法は、以下のような為替計算となります。

(外貨で表記された金額)*(1 /あなたが特定した為替レート換算日)

ATOは、選択された為替レートが一貫して同じ供給元のを使用しているのであれば、納税者がオプションリスト(例えば、RBAやATOレートなど)から特定の為替レートを選択することを認めています。

この決議は、オーストラリアへの低価格商品の輸入に関与する方々にとって特に重要となります。

情報元:

Explanatory Statement – LVG 2018/1

Explanatory Statement – FOREX 2018/1

暗号通貨の新しい登録規制

2018年4月3日、オーストラリア政府は暗号通貨の交換に関する新しい規制を導入しました。これはつまり、暗号通過交換取引を新しい仮想通貨交換登録簿に加入する必要があり、1万ドルを超える取引に関しては、既存の銀行振り込みと現金取引の規制に従ってAUSTRACに報告する必要があるという事になります。

この規制は、既存のマネーロンダリング防止法(Anti-Money Laundering “AML”)およびテロ対策資金法(Counter-Terrorism Funding “CTF”)の下で金融機関に課せられたものと同様の登録義務および法遵守義務の形をとっています。これらは以下を含みます。

  • 顧客識別とデューデリジェンスの要件
  • マネーロンダリングとテロ資金調達のリスクを特定、管理、緩和するための要件を含むAML / CTFプログラムの採用と維持の要件
  • 不審な事項に関する報告
  • しきい値取引報告
  • 特定の記録保持要件

新しい対策では、暗号通貨の取引がATOの注目を集める可能性が高いため、暗号通貨取引を扱う際には税務上の影響をよりよく理解する必要があります。

したがって納税者は、お金がどこから来たのかだけでなく、暗号通貨取引に採用された税務処理を正しく説明できる準備ができている必要があります。

ATOはSMSF(Self-Managed Superannuation Fund)が暗号通貨の取得または処分に関与する場合、全ての取引を記録しなければならない事を強調し、またSMSF受託者、信託受益者及び、SMSF監査人に関連する様々な法規制事項も十分に認識しています。

情報元:

Regulation of digital Currency Exchange Providers

AUSTRAC Guidance on the New Regulations

ATO – 人気の税額控除項目に焦点を当てる方針を発表

ATO(オーストラリア国税局)は、一般的なコンプライアンスの取り締まりの一環として、人気のある税額控除の対象となる経費を水増しする人々の審査を再開しました。

ATOは、2016-17会計年度に約375万人以上が約88億ドル分のCents Per Km法による車両経費を費用計上し、そのうち約87万人がCents Per Km法*の最高額に当たる3,300ドル(5,000km x 66cents)を費用計上した事に注目しています。

この発表は、税務当局のクリス・ジョーダン氏のコメントに続いて、一部の登録税理士が「故意に詐欺や不正行為を助長していた」とのコメントを受け、ATOによる過剰な衣料品や洗濯費用計上のチェックに焦点を当てたものが「公平」であると説明しています。

さらに、2016-17会計年度に約670万オーストラリア納税者の間でその他の労働関連費用79億ドルが費用計上された後、2017-18会計年度ATOはその他の労働関連費用のチェックに焦点を当てる決意を示しました。

ATOのアンダーソン副委員長は、ATOが異例な費用を発見する能力は技術とデータ分析の強化により改善したと述べた。

「類似の所得を得ている同職種間で、納税者を他の人と比較します。私たちのモデルは、あなたの仕事の一部として必要ではない移動やただの通勤費用を必要経費として計上する人々を特定するのに特に役立ちます。」

「あなたの職務を遂行している間に移動費等が発生する必要性がない限り、税額控除として費用計上することはできません。たとえば、自宅から職場への移動は、ほとんどの人にとって控除対象ではありません。」

アンダーソン氏によると税法がが少し難しい為に、ほとんどの人は正しいことをしたいと思っているが、現状はATOが多くの間違いを見つける結果になっている。

「私たちは特に、私的な旅費、架空の旅費、そして雇用主が支払った、または払い戻した車の経費のような、控除の権利がないものについて申告しようとしている納税者に関心を寄せている」と彼女は言った。

昨年ATOは同様の警告をしています。アンダーソン氏は、詳細な記録を必要としない5,000kmの限界に「相当な割合」の車両経費の計上があったと指摘しました。

彼女は、費用の控除を計算するCents Per Km法が、記録保持を簡素化することであり、フリーライドを提供するのではないと述べた。

「Cents Per Km法による5,000kmまでの車両経費計上がログブックを必要としないことは事実です」とアンダーソン氏は言います。

「しかし、あなたは仕事の一環として車で何キロメートル走行し、仕事のために運転しなければならなかった場所の日記や頻度を記録するなど、あなたの主張をどのように計算したかを示すことができなければなりません。」

 

*Cents Per Km法とは、ログブックの記録無しに1Kmあたり66セントを5,000Kmまで費用として個人の確定申告で計上できるルール。

情報元:ATO renews focus on popular deduction

ワーキングホリデーメーカーの雇用主

ATO(オーストラリア国税局)は、ワーキングホリデーメーカーの比較的新しい税法に関連して雇用主が義務を正しく履行するのを助けるためのガイダンスを発表しました。ワーキングホリデービザ(サブクラス417)またはワーキングホリデービザ(サブクラス462)を持っている方々が対象です。

2017年1月1日以降、ワーキングホリデーメーカーは税法上、居住・非居住にかかわらず、得た収入の最初の$1から15%課税されます。ワーキングホリデーメーカーは現行のしきい値($18,200以下の収入は無税)を使う事が出来ません。ワーキングホリデーメーカーがTFN(タックスファイルナンバー)を雇用者に提供しない場合、雇用者は最高税率で源泉徴収する必要があります。

オーストラリアでワーキングホリデーメーカーをビザサブクラス417または462に採用する場合、雇用者は:

  • ビザ資格証明オンラインサービスを使用して、労働者が正しいビザを持っていることを確認する必要があります。
  • 労働者への最初の支払いを行う前に、ワーキングホリデーメーカー税率で税を源泉徴収するために、ATOに登録しなければなりません。

一度登録されると、雇用主は$ 37,000までの収入を$1から15%を源泉徴収しなければなりません。この金額以上の税率は変更されます。

雇用主がワーキングホリデーメーカーの規則の下でATOに登録しない場合、$ 87,000までの収入を$1から32.5%を源泉徴収しなければなりません。この特別規則に登録していない雇用主には罰金が適用されます。

情報元ATO Guidance for Employers of Working Holiday Makers

個人事業主向けー事業以外の収入から事業による損失を相殺するタイミングとは

非事業における損失(Non-Commercial losses)

オーストラリアの税法では趣味に近い事業(に見える)で生じた損失は損金算入できません。たとえその活動がビジネス的な性質を持っていたとしても、明らかに利益が出そうに無かったり、営利目的または事業性が無い場合は、その損失を他の収入(お給料、株からの配当金、利子所得など)と相殺する事はできません。これを非事業における損失(Non-Commercial losses)と呼びます。しかしこういう場合は、次に同じ事業で利益が出るまで損失を繰越す事ができます。これはオーストラリア国内または海外における事業の両方に当てはまります。

いくつかの条件を満たした正真正銘の事業活動での損失は、もちろん損金算入して他の収入と相殺する事ができます。非事業における損失ー趣味、投資、投機からの損失は他の収入との相殺は出来ません。

それでは、その条件とはどの様なものがあるのかを見てみましょう。

下記のテーブルは、どの状態が事業による損失で他の収入と相殺出来るか、又は非事業とみなされ損失を繰り越さなければいけないのかを表しています。このテーブルは個人事業主の場合のみでパートナーシップの場合は少し異なります。ここでは説明を省きます。

ステップ 詳細
ステップ1:先ず、あなたの事業の売上高とその他の収入をチェックしましょう。 もしあなたの事業が第一次産業、又は専門的な芸術活動による損失である場合は、’excepted activity’と呼ばれます。もしキャピタルゲインを除いたその他の収入が4万ドル以下の場合は、事業の損失をその他の収入と相殺する事ができ、それ以上の制限はありません。

もしあなたの損失を出している事業が上に挙げた第一次産業、専門的な芸術活動に当てはまらない場合で下記の会計年度にある場合:

>2009−2010会計年度、又はそれ以降、そしてその他の収入が、

ー25万ドル以下の場合は、ステップ2

ー25万ドル以上の場合は、ステップ3

>2009−2010会計年度より前の場合、ステップ2

ステップ24つのテストを確認 もし下記の4つのテストの内、1つでもパス出来れば事業とみなされ、あなたの事業からの損失はその他の収入と相殺する事ができます。

>事業の売上高テスト

>利益テスト

>物的財産テスト

>その他の資産テスト

これら4つのテストをパス出来ない場合は、ステップ3

ステップ3:国税局長の裁量 国税局長の裁量に委ねるかどうかを確認しましょう。

 

その他の収入とは

あなたのその他の収入とは、損失を出している事業以外からの収入を表します。それらには下記が含まれます。

  • 課税所得(事業の損失を除く)
  • ATOへ報告されるフリンジベネフィット
  • ATOへ報告される雇用主からの年金の支払
  • 投資による合計損失

 

4つのテストとは

  • 事業の売上高テスト

事業に最低でも2万ドルの売上高がある。

  • 利益テスト

事業は今年も含めて過去5年間の内、3年間は課税対象となる利益を出している。

  • 物的財産テスト

事業で使われている物的財産または物的財産の利用権利の価値が継続的に少なくとも50万ドルの価値がある場合。

  • その他の資産テスト

事業活動に必要となる資産(物的財産、車、バイク、その他の車両を除く)の価値が継続的に少なくとも10万ドルの価値がある場合。

 

いかがでしたか?日本もそうだと思いますが、オーストラリアでは税金の取りっぱぐれが無い様に政府が事細かに税法を制定しています。これは毎年変更されたり改正されたりしますので、税務申告の際に不明点があれば会計士に相談しましょう。三宅会計事務所は、英語の税法を分かりやすい日本語で丁寧にご説明いたします。

ご注意 – 非活動に見えるABNはキャンセルされます

オーストラリア商業登記所は定期的にABN(オーストラリアンビジネスナンバー)の過去における税務申告記録チェックして非活動に見えるものについては自動的にキャンセルされる事になりました。

ATO(オーストラリア国税局)は2018年、年間を通してチェックすると発表し、下記の事項に当てはまる個人事業主、パートナーシップ、信託(トラスト)はABNをキャンセルされる可能性がありますので注意が必要です。

  • ATOに事業活動を停止している旨をを伝えている場合
  • 過去2年間、事業収益が無かったと申告している場合
  • 過去2年以上、事業報告書および税務申告書を提出していない場合

ABNが自動的にキャンセルされるのを防ぐ為に、もし未だ提出していない過去の税務申告書や事業報告書がある場合はATOへの申告情報を最新にする必要があります。

例えば事業収益が非課税枠内にある個人事業主は、税務申告書や事業報告書を提出する必要が無いと考えATOへ提出していない場合があります。しかしながら事業活動に携わる納税者は売上、利益がたとえ無くても一般的には税務申告をする必要があります。

個人事業主は税務申告を提出する際に下記の事項に注意しましょう。

  • 個人の税務申告書における補足部分(事業活動報告欄)のページが含まれているか
  • 個人事業および専門分野の損益を表すスケジュールが含まれているか

ドロップシッピングとGST(消費税)の関係についての最新情報

オーストラリアで低価格にて販売され、消費されている輸入品 ($1,000以下の商品)に関して 2018年7月1日から新しく導入されるGSTルールは、オーストラリアでGSTに登録しているドロップシッピング業者(オーストラリアの小売業者を含む)へ影響を及ぼします。

ドロップシッピングとは商品がネットショップなどで売れた時点で、未だ商品は海外にあり、直接卸売り業者から消費者へ輸送される事を意味します。

現在のGSTルールでは(2018年4月)、この売上に関してGSTは発生しません。しかしながら2018年7月1日より導入されるこの低価格輸入品へのGST課税法は、オーストラリアの小売業者がこれらの輸入品の売上を他の現地での売上と同様に計上して、売れた時点でGSTが課税される事になります。

この変更は、オーストラリア国内で消費する目的で現地または海外で調達された商品が販売された時点のGST課税を同等にする為です。

現在GST登録をしていない業者は、ドロップシッピングの売上もGSTに登録するか否かを決める際に含めなければいけません。

雇用主向けーシングルタッチペイロールとは

今年2018年7月1日から20名又はそれ以上の従業員を抱える雇用主のATO(国税局)への給与、源泉徴収税、スーパー(年金)の申告方法が変わります。この新しいシステムはシングルタッチペイロール(Single Touch Payroll)と呼ばれます。この日から従業員へ給与を支払ったと同時にATOへ会計ソフトを通じて、全ての給与情報が報告される事になります。会計ソフトのプロバイダーによって実際に使用できる時期が異なりますのでご注意願います。

いつ準備が整っていないといけないのか?

  • 従業員数20名、又はそれ以上を雇っている雇用主は、2018年7月1日から。初年度は移行時期により、申告漏れ等による罰金は適用されません。
  • 従業員数19名、又はそれ以下を雇っている雇用主は、2019年7月1日から。これは法案が議会を通る事を仮定しています。

この新システムが及ぼす影響とは?

  • 毎回の給料日の度に会計ソフトからATOへお給料やスーパーの情報が全て報告される。
  • 給料支払のサイクルを変更する必要はない。今まで通り、毎週、隔週、毎月のサイクルで支払えばよい。
  • 源泉徴収税、スーパーの支払期日も今まで通りで、変更はないが早く支払っておく事も出来る。
  • シングルタッチペイロールを通して支払った給与に関しては、会計年度末に従業員用にペイメントサマリーを発行する必要が無くなります。ATOが従業員へmyGovを通じてその内容を開示する事になります。
  • 雇用主は、新しく従業員を雇う際に今までは紙でやり取りしていたTax File Number Declaration、Superannuation Standard Choice form、Withholding declarationがオンラインで済ませられる様になります。
  • 給与が支払われる度に従業員はそれぞれのmyGovで年始からの総支給額を確認する事が出来る様になります。

どの様に準備を進めればよいか?

まず、2018年4月1日の時点で従業員が何人いるかを数えます。

  • もし20名、又はそれ以上の場合はシングルタッチペイロールを2018年7月1日から始められる様に会計ソフトをアップデートしなければいけません。
  • 従業員数は自己申告制で、ATOへの報告義務はありません。

会計ソフトのプロバイダーへ下記の内容を尋ねてみましょう。

  • シングルタッチペイロールのシステムがいつどの様にアップデートされるのか?
  • いくつかの会計ソフトプロバイダーはアップデートが間に合わず、延期を申し込んでいる様なので、始められる日程を確認しておきましょう。

まだ会計ソフトを導入されてない雇用主はシングルタッチペイロールの機能が付いているソフトを選びましょう。

  • もし20名、又はそれ以上従業員を抱える雇用主は2018年7月1日からシングルタッチペイロールに適応する為に会計ソフトを導入しましょう。もしどのソフトを選んで良いかが分からない場合は、会計士に相談しましょう。

会計士への相談。

  • もちろん、会計士があなたの代わりにシングルタッチペイロールでATOへ申告することも可能です。

どの様に従業員数を数えるか?

まず2018年4月1日の時点で何人いるかによってシングルタッチペイロールで報告しなければいけないのかが決まります。その時点で20名、又はそれ以上の場合2018年7月1日からATOへシングルタッチペイロールを使って報告する義務が生じます。

どの雇用形態の従業員が頭数に含まれる?

  • フルタイムの従業員
  • パートタイムの従業員
  • カジュアルの従業員で4月1日の時点に含まれていて、3月中にも働いていた場合。
  • 海外の駐在する従業員
  • 有給、無給に関わらず休暇中の従業員
  • 季節限定で働く従業員(例えば農家での収穫時期に短期限定で働く従業員)

注意事項ーこれらの従業員は含まれません。4月1日までに辞めた従業員、3月中に働いていないカジュアルの従業員、独立しているコントラクター、派遣社員、会社の取締役、官職保有者、教祖。

中小企業用に簡素化された減価償却ルール

もしあなたのビジネスがATOの定める中小企業のカテゴリーに当てはまる場合、簡素化された減価償却ルールを使って税務申告する事が出来ます。カテゴリーとは下記の通り、あなたのビジネスが(単体又は関連事業の合計)下記の売上以下の場合となります。

  • 2016年7月1日以降は1,000万ドル以下
  • 2016年7月1日以前は200万ドル以下

このルールの元では、下記の事柄が可能となります。

  • 2万ドル以下の減価償却資産に関しては即座に損金算入が出来る。ただしその減価償却資産は、2015年5月12日午後7時半以降に購入されていて、直ちに使用出来る状態になければならない。有効期限は2018年6月30日までとなっている(2018年3月13日現在)。
  • 2万ドル又はそれ以上の減価償却資産はプール(他の減価償却資産と纏めて)して下記の通りに減価償却する。

           – 購入した日付に関わらず、初めの1年目は購入額の15%を損金算入する事が可能

           – 2年目以降は、残存価額の30%を損金算入する事が可能

  • もしプールしている減価償却資産の残存価額 (その年の減価償却費を差引く前の) が2万ドル以下なら全てを損金算入する事が可能

もしあなたがビジネスの税務申告の際に簡素化された減価償却ルールを選んだ場合、下記に従わなければいけません。

  • このルールを特別扱いされている減価償却資産を除いて全てに適用させなければいけない。
  • このルールは全ての減価償却資産に適用される。2万ドル以下を即座に損金算入して他は一般の減価償却ルールを使うということは出来ない。
  • 減価償却費として損金算入される対象は、ビジネス目的でなければいけない。私的使用の%は損金算入不可。

もし今後あなたのビジネスが上記の中小企業カテゴリーに当てはまらなくなった場合、又は単純に簡素化されたルールを使う事を止めた場合は、一般的な減価償却ルールを使用しなくてはなりません。しかしながら、前年度から繰り越されたいるプールされた減価償却資産は償却し終わるまでルールが適用されます。

GST(消費税)と不動産開発業者

不動産開発業者と購入者間の取引においてGST(消費税)の納税方法に大きな変更がありそうです。

もし現在の法案が議会で通れば、2018年7月1日から新しい住宅用敷地または新しい分譲住宅の購入者は決済の一貫として、購入額に付随するGST(消費税)をATO(オーストラリア国税局)に付託しなければいけなくなりました。

これは現状のGST付託システムからの大きな変更となります。現状のGST付託システムは、開発業者が売却した際のGSTを管理していて、翌四半期(決済日から最長3ヶ月後)のBAS(事業報告書)にATOへ付託しています。この改正の目的は、開発業者が次の事業報告書の期日までに、事業自体を解散させて集めたGSTの付託を逃れようとするのを防ぐ為に立案されました。

もともとのGSTマージンスキーム(ここでの説明は省略)に登録している開発業者のGST支払額が少なかったとしても、購入者は購入全額の11分の1を支払わないと行けなくなるので、開発業者のキャッシュフローには多大なインパクトを与える事になります。こうなると開発業者は事業報告書申告の際に還付金を受け取る事になります。

この法改正は下記の売却および長期賃借契約に適用されます。

  • 新しい住宅用敷地(修復によって創られた商用&住宅用敷地を除く)
  • 今後のため住宅用に分譲された土地

購入者への影響

もしあなたが新築不動産の購入者なら2018年7月1日からは、決済時に総購入額の11分の1をATOへ直接支払わなくてはいけなくなります。売り主はあなたにGSTの支払義務がある事と決済時に実際に支払わなければいけない事を知らせておく義務があります。

開発業者への影響

2018年7月1日から売り主は住宅用敷地の売却額に対するGSTを徴収して付託する必要が無くなります。その代わりに売り主は書面で購入者に対してATOへのGSTの支払義務と金額を通知しなければなりません。売り主がGSTマージンスキームに登録していてGSTの支払金額が減少するしないに関わらず、総購入額の11分の1を購入者は支払わなければいけません。

一般的に購入者への通知事項は下記が含まれます。

  • 開発業者の名前とABN(オーストラリアンビジネスナンバー)
  • 購入者がGSTをATOへ支払わなければならない期日(通常は不動産の決済時)
  • 一部または全ての購入額の支払いが現金以外ではない事

もしも売り主がこれらを通知しなかった場合は$21,000の罰金が課されます。

売り主は購入者がATOへ支払った金額を債権として受け取ります(もしも単に徴収されただけで支払われて無い場合は不可)。もし売り主が支払ったGSTが受け取ったGSTの総額よりも多い場合はATOより還付金を受け取ります。

この新ルールは審議されている最中で恐らく可決されるであろうと予測されている状態ですが、2018年7月1日以降の決済時に関わる開発業者と購入者は注意しておく必要があるでしょう。